【詳報】ウクライナ侵攻11、3月24日~27日(日本時間)の動き


【詳報】ウクライナ侵攻11、3月24日~27日(日本時間)の動き

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 ロシア軍によるウクライナの主要都市への攻撃が続いています。ロシア側が制圧した地域では、ロシアの支配を強めるためか、使用通貨をロシア通貨ルーブルに移行させるとの計画があるとの情報もあります。一方、ウクライナ軍からの激しい反撃を受けているロシア軍は、東部地域への攻撃に集中する方針を示していますが、首都キエフ周辺での激しい戦闘が収まるかは不透明です。

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ウクライナの戦況(3月26日時点)

■■■日本時間3月27日■■■

21:57(キエフ15:57)チェルノブイリ原発周辺の森林火災、焼損は1万ヘクタール以上か

 ウクライナ議会の人権オンブズマン、リュドミラ・デニソワ氏は27日、ロシア側の敵対行為により、チェルノブイリ原発周辺の立ち入り禁止区域で31件の森林火災が起き、焼損面積が1万ヘクタール以上にのぼると発表した。周辺で「放射性大気汚染のレベルが上昇している」と警告している。

 ウクライナ議会は21日の時点で、「おそらくロシアの砲撃か放火」により、7カ所で火災が起きていると発表していた。デニソワ氏のSNSによると、火災は周辺の使用済み核燃料などの貯蔵施設に達する可能性もあるという。

 デニソワ氏によると、火災は強風と乾燥した空気の影響で、平時でも対処が難しい規模になる可能性がある。さらに、ロシア軍が立ち入り禁止区域を占拠しているため、火災を抑制することができない状況になっているという。

17:40(ルガンスク11:40)東部の親ロシア派トップ「住民投票行う」と発表

 インタファクス通信によると、ウクライナ東部のルガンスク州の一部を占拠し、「ルガンスク人民共和国」を自称する親ロシア派組織のトップが27日、近く「ルガンスク人民共和国」のロシアへの編入の是非を問う住民投票を行うと発表した。

 同通信によると、「ルガンスク人民共和国」のトップのレオニード・パセチニク氏は報道陣に対し、「近い将来、共和国で国民投票が行われ、国民が憲法上の権利を行使しロシア連邦への編入について意見を述べるだろう」と話した。

 ロシアのプーチン大統領は2月21日、ウクライナ東部のルガンスク州とドネツク州の一部で親ロシア派が名乗る「ルガンスク人民共和国」と「ドネツク人民共和国」の独立を一方的に承認。ロシア国防省は今月25日、ウクライナへの侵攻開始後、親ロシア派の支配地がルガンスク州の93%、ドネツク州の53%までに広がったと発表した。

17:10(イスラエル11:10)米国務長官がバイデン大統領演説に見解

 ブリンケン米国務長官は27日、バイデン米大統領が演説で、「この男が権力の座にとどまり続けてはいけない」とロシアのプーチン大統領を評したことについて、「(プーチン氏には)ウクライナやそのほかの国に戦争をしかけたり、侵略したりする権力が与えられているわけではない、と指摘したのだと思う」と述べた。訪問先のイスラエルでの会見で話した。

 会見では、「繰り返し言っているように、私たちはロシアの体制転換の戦略を持っているわけではない」と強調した。この発言をめぐっては、ロシア側から強い反発が起きていた。

16:00(モスクワ10:00)ロシア国防省、西部のリビウにミサイル攻撃と発表

 ロシア国防省は27日、同国軍が26日、ウクライナ西部の主要都市リビウに空中発射型の長距離巡航ミサイルを発射し、同国西部や首都キエフ周辺のウクライナ軍が使用する燃料の備蓄基地を破壊したと発表した。

 ロシア国防省はこの攻撃で、ウクライナ空軍のレーダーや地対空ミサイルシステム、戦車用の照準装置などの修理や改修を行うリビウの工場も破壊したと説明。同省の報道官は「ロシア軍は『特別軍事作戦』における攻撃作戦を続ける」と述べたという。

 リビウは、バイデン米大統領が同日訪問した隣国ポーランドに近く、攻撃はバイデン氏を牽制(けんせい)する狙いもあったとみられている。

03:50(リビウ26日20:50)リビウ市長「攻撃はバイデン氏へのハローだろう」

 バイデン米大統領が隣国ポーランドを訪問していた26日、国境に近いウクライナ西部リビウが攻撃されたことについて、同市のアンドリー・サドビー市長が同日夜、緊急記者会見を開き、「侵略者(ロシア)はバイデン氏にハローとあいさつしたかったのだろう」との見解を示した。

ここから続き

 会見は空襲警報が鳴り響く中、市内のプレスセンターであった。サドビー氏はポーランドとの国境から70キロのリビウが狙われたと強調した上で、「深刻な脅威であることを世界は気付かなければならない。次に何が起きるかは誰にもわからない」と述べた。

 会見などでの発表によると、リビウ市内の石油関連施設と工場の計2カ所がそれぞれ2回ずつミサイル攻撃を受け、一つから出火した。これまでのところ、負傷者5人で、死者は確認されていないという。攻撃の衝撃波で、近隣の学校や幼稚園などの教育施設も影響を受け、一部の窓ガラスが割れたという。

 一緒に会見したリビウ州のマクシム・コジツキー知事は冒頭で「今もサイレンが聞こえている。会見後、速やかに建物に避難して下さい」と述べた。会見は質疑も含めて6分ほどで終わり、当局者が「すぐにシェルターに身を隠して下さい!」と記者らに退避を促した。

 リビウではこの日、空襲警報が午後4時すぎから断続的に続いた。中心部の広場は屋外コンサートでにぎわっていたが、演奏中に最初の警報が鳴り始めた。演奏を終えると、演奏家も観衆も一斉に広場を離れた。

03:50(モスクワ26日21:50)ロシア大統領報道官「バイデン氏が決めることではない」と反発

 バイデン米大統領がロシアのプーチン大統領について「権力の座にとどまり続けてはいけない」と発言したことをめぐり、ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、ロイターの取材に対し、プーチン氏が権力の座にとどまり続けるかどうかについては「バイデン氏が決めることではない。ロシア大統領はロシア人によって選ばれる」と反発した。

03:30(ワルシャワ26日19:30)「体制転換について話してない」バイデン発言をホワイトハウス当局者が軌道修正

 バイデン米大統領が26日、訪問先のワルシャワでの演説で、ロシアのプーチン大統領について「この男が権力の座にとどまり続けてはいけない」と発言したことをめぐり、ホワイトハウス当局者は直後に「バイデン氏は、プーチン氏の権力や体制転換について話していない」と軌道修正した。バイデン氏の発言は、プーチン政権の体制転換とも受け取られかねない発言であり、波紋が広がっていた。

 ホワイトハウス当局者の声明はバイデン氏の演説直後に発表された。当局者は「バイデン大統領の論点は、『プーチン氏は彼の隣国や地域で権力を行使することは許されていない』という点だった。バイデン氏は、プーチン氏の権力や体制転換について話していない」と軌道修正した。バイデン氏が故意に発言したのか、失言だったのかは不明だ。

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ワルシャワで2022年3月26日、演説する米国のバイデン大統領=AP

03:10(ハリコフ26日20:10)ハリコフの核関連研究施設に再び攻撃か

 ウクライナの原子力規制当局は26日、核物質を扱う北東部ハリコフの物理技術研究所の周辺地域が再び攻撃されたと発表した。ウクライナのニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」が報じた。研究用原子炉のある区域でも戦闘が行われているため、攻撃の影響を確認できていないという。

 この研究施設は今月上旬にも複数回攻撃を受け、当局が「ロシアが核テロを起こした」と非難していた。

02:30(ワルシャワ26日18:30)「この男が権力の座にとどまり続けてはいけない」バイデン氏がプーチン氏を批判

 バイデン米大統領は26日、訪問先のポーランドの首都ワルシャワで演説し、ロシアのプーチン大統領について「この男が権力の座にとどまり続けてはいけない」と語った。ロシアのプーチン政権の体制転換とも受け取られかねない発言であり、波紋を呼びそうだ。

01:30(リビウ26日18:30)西部リビウの爆発、バイデン大統領が訪問中のポーランドの国境近く

 ウクライナ西部の主要都市リビウで起きたロシア軍のミサイル攻撃とみられる爆発について、米CNNのアンカーのドン・レモン氏が現場から中継した。攻撃を受けた施設は、石油貯蔵施設とみられ、炎と黒煙が上がり、消防隊が消火活動にあたる様子が中継されている。リビウはバイデン米大統領が間もなく演説するポーランドの国境付近に近い場所に位置している。

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ウクライナ西部リビウで26日、ロシアによる侵攻が続く中、空爆後に煙が立ち上った=ロイター

01:10(マリウポリ26日18:10)医療関係者や患者を強制的に連れ去りか マリウポリの市議会がSNSに投稿

 ロシア軍の包囲が続くウクライナ南東部マリウポリの市議会は26日、ロシア側が地元の病院から医療関係者や患者らを強制的に連れ去ったと発表した。

 マリウポリ市議会のSNSが目撃者の話として伝えたところによると、ロシア側は、砲撃を避けるため病院の地下室に隠れていた医師や患者らを強制的に連れ去ったという。当時、病院の敷地内には約700人がいたが、連れ去られた正確な人数は不明だという。

■■■日本時間3月26日■■■

23:47リビウ16:47)西部リビウで爆発、ロシア側の攻撃か 地元メディア

 ウクライナのメディア「キエフ・インディペンデント」は26日、ウクライナ西部の主要都市リビウで爆発があったと報じた。「ウクライナ・プラウダ」も同日、地元当局者の話として「大きな爆発音が3回あった」と伝えた。ロシア側のミサイル攻撃とみられる。

 リビウのサドビー市長は26日夕、SNSに「リビウに飛んできた。軍からの情報を待っている。写真や動画をシェアせず、シェルターにとどまるように」と投稿した。

22:50(ワルシャワ14:50)バイデン米大統領「虐殺者だ」とプーチン氏を非難

 バイデン米大統領は26日、ウクライナから逃れた難民たちが収容されているワルシャワ国立競技場を訪問した。バイデン氏は自分の周囲に集まった人々と会話し、子どもを抱きかかえたり、一緒に写真を撮ったりして、交流した。

 バイデン氏はその後、記者団の前に立ち止まり、ロシアのプーチン大統領を「虐殺者(butcher)だ」と非難。自身がさきほど交流したのは、ロシア軍から激しい砲撃を受けているウクライナ南東部マリウポリから逃げてきた人々だった、と語った。

22:30(ワシントン09:30)米国務長官らがウクライナ外相らと会談

 米国務省は26日、ブリンケン米国務長官とオースティン米国防長官、ウクライナのクレバ外相とレズニコフ国防相がポーランドの首都ワルシャワで会談した結果を発表した。米国務省の発表によると、4者は24日に行われた北大西洋条約機構(NATO)の緊急首脳協議の結果とともに、ウクライナの主権と領土保全への米国の揺るぎない関与について協議したという。ブリンケン、オースティン両氏はウクライナの求める人道支援、軍事・経済支援を引き続き実施すると約束した。

21:45(ワルシャ13:45)バイデン大統領とポーランドの大統領が会談

 ポーランドを訪問中のバイデン米大統領は26日、首都ワルシャワの大統領府でポーランドのドゥダ大統領と会談した。バイデン氏は会談の冒頭、ポーランドも加盟している北大西洋条約機構(NATO)の集団防衛を定めた北大西洋条約第5条を「神聖なるコミットメント」と強調した。

19:47(ハリコフ12:47)ハリコフのホロコースト記念碑が損傷、ロシア軍が攻撃か

 ウクライナ国防省は26日、北東部ハリコフ郊外にあるホロコースト(ナチスによるユダヤ人の大量虐殺)の記念碑がロシア軍の攻撃で損傷したと発表した。国防省のツイッターは「(ホロコーストの時代から)ちょうど80年後、ナチスが戻ってきた」とロシア側を批判した。

 ウクライナのニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」によると、記念碑の一帯では1万6千人から2万人が射殺されるホロコーストがあったという。

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ウクライナ・ハリコフ郊外にあるホロコーストの記念碑=ウクライナ国防省のツイッターから

18:40(トルコ12:40)ウクライナに近い海峡に旧式の機雷 トルコが掃海

 地中海から黒海につながるトルコのボスポラス海峡の黒海出入り口付近で26日、旧型の機雷が漂流しているのが見つかった。アナトリア通信などが伝えた。トルコ軍などが掃海したという。黒海ではロシアのウクライナ侵攻をめぐって緊張が高まっている。

 同通信やロイター通信によると、現場は最大都市イスタンブールの北で、交通の要衝であるボスポラス海峡は一時的に通航できなくなった。トルコは黒海を挟んでウクライナ、ロシアと向かい合っており、機雷はウクライナ南部の沿岸部から流れてきた可能性もある。トルコ国防省はロシア、ウクライナの両国に機雷について伝えたという。

 ロシアの情報機関は21日、複数の機雷がウクライナの港近くにあるケーブルが切断されたことで漂流したと主張したが、ウクライナ側は否定していた。

18:40(ワルシャワ10:40)米とウクライナが外務・防衛相の2プラス2会談

 米国とウクライナの外務・防衛相が26日、ポーランドの首都ワルシャワで会談した。会談にはバイデン米大統領も加わり、ロシアによる軍事侵攻への対応策について協議した。

 米国側からはバイデン氏に加え、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官らが参加。ウクライナ側はクレバ外相、レズニコフ国防相が顔をそろえた。

 クレバ氏は「この特別な2プラス2会談では、ロシアの侵攻に対してウクライナの能力を強化するため、政治および防衛の分野で実用的な判断を探ることになる」とツイッターに投稿した。

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ワルシャワで26日、バイデン米大統領(右から2人目)が米国とウクライナの外務・防衛相会談に加わった。会談には米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官、ウクライナのクレバ外相とレズニコフ国防相が参加した=ロイター

11:00(キエフ04:00)ウクライナの鉄道職員、30日間で54人が死亡か

 ウクライナメディアの「キエフ・インディペンデント」は26日、同国の国営鉄道「ウクライナ鉄道」の会長がSNSで発表した情報として、ロシアによる侵攻から30日間で鉄道職員が54人死亡し、64人が負傷したほか、3人がロシア軍に拘束されたと報じた。

 米CNNによると、ウクライナ鉄道は生活物資の運搬や市民の避難などの生命線になっており、職員は危険な地域での運行や線路の修理にあたることもあるという。

08:50(キエフ01:50)ロシア支持を表明する集会、日当約1400円で計画か

 ウクライナ中南部ザポリージャ州の軍当局は26日未明、ロシア側が制圧した州内のメリトポリで、ロシア支持を表明する集会が開かれるとの情報をつかんだと発表した。ウクライナ保安庁がロシア側関係者の通話を傍受し、情報を得たとしている。集会参加者にはロシア側から日当1200ルーブル(約1400円)が支払われる予定だという。

 軍当局はSNSに「祖国を裏切り、小遣い稼ぎをしたい者はロシアの旗を持ち、ビデオカメラに向かって心から喜びを表現しなければならないだろう」と記した。

 また軍当局によると、ロシア側に制圧されているザポリージャ州の都市トクマクでは、ロシア側が4月4日から市内での通貨をロシア通貨のルーブルに移行させる計画を策定中だという。

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ウクライナ中南部ザポリージャ州メリトポリで3月12日、フェドロフ市長がロシア側に拘束されたことに抗議する人々。ウクライナ大統領府が提供した映像から=ロイター。フェドロフ氏は後に解放された

07:50(キエフ00:50)ゼレンスキー大統領「人道回廊で3万8千人が避難」

 ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、ロシア軍に包囲された各地の都市から市民を脱出させる避難ルート「人道回廊」を、この1週間で国内18カ所に設け、計約3万8千人を避難させたと発表した。このうち、南東部マリウポリからは約2万6千人が中南部ザポリージャ州に脱出したという。

 26日にSNSに投稿したビデオメッセージで述べた。ゼレンスキー氏はマリウポリ市民の生活状況について「非常に悲劇的だ。ロシア軍は人道援助が街に入らないようにしている」と批判した。

07:20(キエフ00:20)ロシア軍、再編成で砲撃に集中か

 ウクライナ軍参謀本部のSNSは26日、ロシア軍が補給や部隊の再編成に集中しつつ、軍・民間施設への砲撃や空爆に力を入れていると発表した。ウクライナ軍の抵抗が続く中、ロシア軍としては自軍の損害を抑えつつ、砲撃などで都市にダメージを与えておく狙いがあるとみられる。

01:40(ワシントン25日12:40)破壊されたロシア大型艦か 衛星写真公開

 ウクライナ南部ベルジャンスクの港で、大型の軍艦が煙をあげて燃える様子をとらえた衛星写真を、米宇宙企業マクサー・テクノロジーズが25日、公開した。ウクライナ軍が破壊したロシア海軍の大型揚陸艦「オルスク」とみられる。

 25日朝に撮影された写真では、接岸した大型の船から黒い煙が出ている様子が確認できるほか、港にある燃料タンク付近からも煙が上がっているように見える。

 ウクライナ海軍は24日、ベルジャンスクの港で「オルスク」を破壊したと発表し、爆発音と共に大きな炎が上がる映像をSNSに投稿していた。

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ウクライナ南部ベルジャンスクの港で黒い煙を上げて燃える軍艦=2022年3月25日撮影、マクサー・テクノロジーズ提供

01:30(ストックホルム25日17:30)スポティファイ、ロシアでのサービスを停止

 音楽配信サービス「スポティファイ」の運営会社は25日、ロシアでのサービスを停止すると発表した。ロシアでは今月初め、ロシア軍の活動に関する情報発信のうちロシア当局が「虚偽」とみなした場合、最大15年の禁錮刑を科す法改正が成立しており、サービスの停止はこの法律が原因だという。ロイター通信が伝えた。

 スポティファイは声明で、「最近制定された法律が表現の自由を排除し、ある種のニュースが犯罪と見なされるようになった。従業員やリスナーを危険にさらす可能性がある」と説明した。来月初めにも停止するという。

 スポティファイは今月上旬、ロシアのウクライナ侵攻を理由にモスクワの事務所を閉鎖していた。

00:00(ポーランド・ジェシュフ25日17:00)バイデン大統領「戦争犯罪だ」

 バイデン米大統領は25日、ポーランド南東部のジェシュフで、同国のドゥダ大統領とともに国際機関の担当者らからウクライナの状況について、「第2次世界大戦以来の国外脱出が起きている」などと説明を受けた。

 バイデン氏はロシア軍の行為について「戦争犯罪だ。法的な定義にも合致するだろう」と指摘。また、ウクライナ側の抵抗については「30歳の女性がライフル銃を持って戦車の前に立つ姿をみると、ポーランドの人たちもその勇気に驚くことだろう。(中国の)天安門広場で起こったことを思い起こさせる」と話した。

■■■日本時間3月25日■■■

22:29(モスクワ16:29)ロシア軍死者1351人、国防省が発表

 ロシア国防省は25日、ウクライナ侵攻でのロシア軍の死者数は1351人と発表した。国防省が2日に発表した死者数は498人で、約3週間で約2・7倍に増えたことになる。

 ウクライナ側はロシア軍の死者数を約1万5800人と24日に発表している。この数字とロシア側の発表には開きがあるものの、死者数が増え続けていることは確実なようだ。

 国防省の25日の発表によると、ロシア軍の負傷者数は3825人。こちらも、2日に発表した1597人から約2・4倍に増えている。

21:30(モスクワ15:30)「私たちをなかったことに」制裁念頭にプーチン氏

 インタファクス通信は25日、ロシアのプーチン大統領が西側諸国によるロシア制裁などを念頭に、「私たちをなかったことにしようとしている。ロシアに関係するすべてに広がりつつある差別のことだ」と述べたと報じた。

 モスクワで開催された芸術賞受賞の子どもや若い文化人との会合での発言。プーチン氏は「チャイコフスキー、ショスタコービチ、ラフマニノフはコンサートのポスターから消され、ロシアの作家とその著書は禁止されている」とも語ったという。

 ロシアのウクライナ侵攻は、音楽の世界にも影響を及ぼしている。プーチン氏との関係が深い世界的指揮者のワレリー・ゲルギエフ氏ら、多くのロシア人音楽家が演奏の場を追われている。プーチン氏の発言はこうした不満が背景にあるとみられる。

19:30(北京18:30)中英首脳が電話協議「建設的な役割果たす」

 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は25日、英国のジョンソン首相と電話協議し、ウクライナ問題について「国際社会は真に和平と対話を促し、政治解決のための条件をつくるべきだ」と主張。「中国は引き続き建設的な役割を果たす」とも語った。国営中央テレビが伝えた。

17:59(マリウポリ10:59)マリウポリにロシア与党事務所開設か

 ロシア軍に包囲されているウクライナ南東部マリウポリの市議会は25日、ロシア側が市内にプーチン政権の与党「統一ロシア」の事務所を開設したとの情報があることを明らかにした。

 市議会のSNSが市内に残っている住民の話として伝えた。それによると、統一ロシアの事務所は街の出口にあるショッピングセンターの一角に設けられた。事務所では、東部ドネツクのロシア側占領地で営業している携帯電話会社のカードや党の新聞を配り、「ロシアの宣伝に努めている」という。

17:40(キエフ10:40)マリウポリの劇場爆撃、300人が犠牲か

 ロシア軍に包囲されたウクライナ南東部マリウポリの市当局は25日、今月16日に起きたロシア軍によるドラマ劇場爆撃で約300人が犠牲になった可能性があるとSNSに投稿した。爆撃時に劇場内部にいた人の証言という。

 劇場は市街地がロシア軍の空爆、砲撃にさらされる中で市民の避難所として利用されていた。市当局は爆撃されたとき約千人が地下の避難所にいたとする。避難所そのものは破壊を免れたとみられたが、入り口ががれきでふさがれ、その撤去と爆撃後も続く周辺への攻撃で救出作業が難航している。

 劇場は市民の避難所となったあと、空爆を避けるために前後の広場に航空機から見えるように白く大きな文字で「子供たち」と書かれていた。

16:50(キエフ09:50)ウクライナ軍、奪い返した村も

 ウクライナのニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」は25日、南部の都市ヘルソン近郊でロシア軍が塹壕(ざんごう)を掘り、そこから発砲していると地元のウクライナ軍当局の情報をもとに報じた。戦いの長期化も視野に入れているとみられる。

 ウクライナ・プラウダがまとめた各地の軍当局の情報によると、首都キエフ周辺でウクライナ軍は頑強に抵抗しているものの、ロシア軍の砲撃や迫撃砲による被害が絶えない。

 北東部の第2の都市ハリコフを含む多くの地域では、激しい砲撃やミサイル攻撃を受けている。一方、南部ザポリージャ州ではいくつかの地域でロシア軍を後退させ、奪い返した村もあるという。

11:00「太平洋でも緊張高まっている」インド太平洋地域の仏軍トップ 

 インド太平洋地域のフランス軍トップにあたるジャンマチュー・レイ太平洋管区統合司令官が25日、都内で記者会見し、「ウクライナでの戦争により、太平洋地域でも軍事的な緊張が高まっている。フランスとして、この地域での活動を引き続き強化していく」と述べた。

 フランスはインド太平洋地域に海外領土を持ち、計7千人の部隊をニューカレドニアや仏領ポリネシアなどに常駐させている。

 レイ統合司令官は、「ロシアはウクライナに侵攻を始めた時点で、20隻の艦艇をインド太平洋海域で活動させ、活発な軍事的活動を展開している」と指摘。フランスとして、地域の緊張緩和に向け、日本や米国などパートナー国と連携を深めていく考えを示した。

 また、24日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本海に発射した北朝鮮について、「国連安全保障理事会決議に基づく北朝鮮船の監視活動だけでは、対応が不十分であることは明確だ。日本などと共に何らかの対応を探っていきたい」と話した。

10:45(ブリュッセル02:45)EU、「ウクライナ連帯基金」設立 

 欧州連合(EU)は25日、「ウクライナ連帯基金」の設立を表明した。ロシアの軍事侵攻に立ち向かう資金を支え、市民の食料や医療などの充足にも振り向ける。停戦が実現した後に必要になる巨額のインフラ再建資金を確保する狙いもある。

 24日夕に始まったEU首脳会議で議論し、25日未明に合意文書を公表した。資金を集めるための国際会議も開催するとしている。

10:00(ワシントン24日21:00)バイデン氏、ポーランド訪問へ 

 米ホワイトハウスは24日、ヨーロッパを訪問中のバイデン大統領が25日にウクライナ国境から約80キロのポーランド南東部ジェシュフを訪問すると発表した。AFP通信などが伝えた。

 バイデン大統領はジェシュフでポーランドのドゥダ大統領の出迎えを受け、ウクライナからの避難民への人道支援について説明を受ける予定だという。

08:30(マリウポリ01:30)マリウポリ、飢餓で死者が 支援要望 

 ウクライナ南東部のマリウポリ市議会は25日、SNS「テレグラム」への投稿で、市民が飢餓で亡くなり始めているとして助けを求めた。同国メディアの「キエフ・インディペンデント」が報じた。

 市議会によると、ロシア軍が「人道回廊」についての合意を破っているため回廊を通じた支援ができず、多くの人が食料がないまま放置されているという。

 ロイター通信によると、ウクライナ高官は24日夜、ロシア軍が過去3日間、マリウポリに人道援助が入るのを妨害していると発表した。

08:00自民外交部会長「中国がロシア制裁の抜け穴になってはいけない」

 ロシアのウクライナ侵攻について自民党が合同会議を開き、同党の佐藤正久外交部会長が「中国がロシア制裁の抜け穴になっては絶対いけない。その意味で、岸田総理がG7(主要7カ国)に行く前に(中国の)習近平主席と電話会談を行い、クギを刺してからG7に臨めばG7のアジアのリーダーとしての顔がより明確になった」と述べた。

 佐藤氏は台湾有事などをにらみ、「ウクライナ問題は決して他人事ではない」と主張。「中国対応への働きかけをやることが極めて大事だ。安全保障はアメリカ、経済は中国というような、都合のいいコウモリ外交はいつまでもできない」とも述べた。

 ベルギーの首都ブリュッセルで24日にあったG7首脳会議では、他国に対して「ロシアへは、軍事またはその他の支援をしない」よう促したほか、経済制裁の効果を低下させないよう協力を求める共同声明を採択した。中国への牽制(けんせい)とみられる。

06:20(ブリュッセル24日22:20)EUと米国、ロシアへの追加制裁を示唆

 欧州連合(EU)と米国が24日、ロシアに追加制裁を科す用意があると表明した。ブリュッセルで開かれているEU首脳会議にバイデン米大統領が出席し、その議論の中身を共同で発表した。ロシアの銀行を国際送金システムから排除したり、同国の中央銀行の資産を凍結したりした経済制裁の効果を確認し、制裁逃れを防ぐ方策についても話し合ったという。

 EUは天然ガス輸入の4割をロシア産に頼っており、石油や石炭も含めた化石エネルギーの「脱ロシア依存」を2027年までに果たす目標を打ち出している。首脳会議では、EUと米国とで「脱依存」での協力を議論した、としている。

04:24(モスクワ24日22:24)ロシア国内で薬の買いだめ ロイター

 ウクライナ侵攻後にロシア国内で抗うつ薬や睡眠薬、避妊薬などの買いだめが起きており、人々が2週間で1カ月分の薬を購入したと、ロイター通信が24日に報じた。欧米の経済制裁の影響で、物不足に対する不安が広がっていることが背景にあるとみられる。

 ロイター通信によると、ロシアでの販売データを分析会社が集計したところ、2月28日から3月13日までの2週間で、医薬品2億7050万点が薬局で購入された。この点数は、1月の1カ月分に購入された2億8800万点に匹敵するという。

 特に抗うつ薬や睡眠薬、インスリン、がんや心臓の薬などの需要が急増しているといい、分析会社の担当者は「すべてが値上がりし、薬が利用できなくなる恐怖から、人々が薬局に並んであらゆるものを買った」と話しているという。

02:30(ブリュッセル24日18:30)バイデン大統領「今日ほど結束したことはない」 NATO一丸をアピール

 バイデン米大統領は24日、ベルギーの首都ブリュッセルで北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議などに出席した後、記者会見した。バイデン氏は「NATOは今日ほど結束したことはない」と述べ、ロシアのウクライナ侵攻に対してNATOが一丸となっていることをアピールした。

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2022年3月24日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)に到着した(左から)バイデン米大統領、マクロン仏大統領、ジョンソン英首相=ロイター

 バイデン氏は「プーチン(ロシア大統領)はNATOが分裂することに賭けていた」と強調。昨年12月にあったプーチン氏との電話協議を振り返り、「彼は我々がこの結束を維持できると思っていないことは明らかだった」と指摘した。さらにバイデン氏は「プーチンはウクライナに侵攻し、彼が意図した結果とはまったく反対の結果になっている」とも語った。

 また、ロシアを主要20カ国・地域(G20)のメンバーから除外すべきか問われたバイデン氏は「私の答えはイエスだ。G20(の判断)にもよるが、インドネシアなどの国が同意しない場合、ウクライナも同様に参加できるようにしなければならない」と語った。ロシアが化学兵器を使用した場合に軍事的な対応をするかについては、「我々は対応するだろう。どんな対応をするかは、どんな使用をするかによって異なる」と答えた。

00:30ブリュッセル24日16:30)バイデン氏、ウクライナ侵攻で日本の対応に感謝

 米ホワイトハウス当局者によると、バイデン米大統領と岸田文雄首相は24日、訪問先のブリュッセルで立ち話しし、今回の北朝鮮の弾道ミサイル発射を強く非難した。両首脳は、外交の必要性についても強調し、北朝鮮に責任を負わせるために協力して取り組むことで合意したという。

 バイデン氏はまた、岸田氏に対して、日韓両国の安全保障に対する強い決意を伝えるとともに、ロシアのウクライナ侵攻への日本の力強い対応について感謝の念を伝えたという。

00:30(ニューヨーク24日11:30)国連総会、ウクライナ人道危機の決議を採択 賛成140カ国

 国連総会(193カ国)は24日、ウクライナの人道危機について「ロシアの敵対行為の結果」と明記した決議を採択した。賛成140カ国▽反対5カ国▽棄権38カ国▽無投票10カ国だった。前回の決議は141カ国の賛成を得ており、1カ国減った。

 決議は前文19項目、主文14項目で構成される。主にウクライナの人道状況に焦点をあてたもので「ロシアによるウクライナに対する敵対行為がもたらした悲惨な人道的影響に、遺憾の意を表明する」などと記載。また、民間人の保護や支援、安全な通行確保の必要性も強調している。

00:00(キエフ24日17:00)ロシアとウクライナ、初の捕虜交換が実現

 ウクライナのベレシュチュク副首相は24日、自身のSNSで、ロシアによる侵攻開始後、同国とウクライナの間で初めての捕虜交換が行われたと明らかにした。ゼレンスキー大統領が大統領令を出し、互いに10人ずつの捕虜を相手側に引き渡したという。

 またベレシュチュク氏によると、同時にウクライナ側は、南部オデッサ近くの黒海で沈没した船から救助されたロシア人の民間船員10人を、ロシア側に引き渡した。これに対し、ロシア側は、黒海の島で孤立したウクライナ兵士を救おうとしてロシア軍に拘束されたウクライナ救助船の乗組員19人を引き渡したという。

■■■日本時間3月24日■■■

23:30(北京22:30)中国国防省、ロシアへの軍事支援は「全くの虚偽情報」

 中国国防省の呉謙報道官が24日、コメントを発表し、ウクライナ情勢をめぐり中国がロシアへの軍事支援を検討しているとのバイデン米政権の指摘について「全くの虚偽情報だ。米側に卑劣な中傷行為を直ちにやめ、ウクライナ危機を招いた浅ましさを深く反省するよう求める」と、米側を強く批判した。

 また、米政権がウクライナ危機の回避に向けてロシアを説得するよう再三要請したが中国は応じなかった、との米紙ニューヨーク・タイムズなどの報道についても「中国が事前に知り、黙認したという言い方は虚偽であり、責任転嫁だ。中国に汚名を着せようとしている」と否定した。

22:30(ブリュッセル14:30)バイデン大統領「NATOの領土守り抜く」

 ベルギーの首都ブリュッセルで24日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が終了し、スロバキアルーマニア、ブルガリア、ハンガリーの中東欧4カ国に常設の多国籍部隊を配置することを決めた。

 すでに展開しているバルト3国やポーランドとあわせてNATO東部地域の8カ国で「前線」を形づくり、ロシアを牽制(けんせい)する。

 バイデン米大統領は「我々が一丸となってNATOの領土の隅々まで守り抜くという強い意思表示だ」との声明を出した。6月に予定される次回のNATO首脳会議に向け、NATOのさらなる防衛力強化に向けた追加部隊の配備などについても計画をまとめる方針だという。

22:20(キエフ24日15:20)「民間人の死者1千人超える」国連発表

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は24日、ロシアによる侵攻開始から23日までのウクライナの民間人の死者が1千人を超えたと発表した。うち90人が子どもだという。ただ、戦闘の激しい地域は含まれておらず、「実際の数字はさらに多い」としている。

 OHCHRによると、24日午前0時までの死者数は1035人。内訳は、男性214人▽女性160人▽性別不明の大人571人▽女児14人▽男児28人▽性別不明の子ども48人。負傷者は1650人にのぼる。

22:15(ワシントン24日09:15)米、ロシアへの追加制裁発表 最大手銀行の幹部ら対象

 米バイデン政権は24日、ロシアのウクライナ侵攻に対する追加制裁を発表した。ロシア最大の銀行の幹部や下院議員、軍事会社など400以上の個人や組織が対象となる大規模な経済制裁になる。

 米国はロシアへの制裁措置として、すでにプーチン大統領本人や政権幹部、プーチン政権を支える新興財閥(オリガルヒ)の実業家らの資産凍結に加え、ロシア中央銀行の外貨準備を凍結するなどしている。

 今回の追加制裁では新たに、下院議員328人を対象とするほか、ロシア最大手の「ズベルバンク」のトップ、ヘルマン・グレフ氏と幹部17人、ミサイルやヘリコプターを製造する軍事会社48社なども含めるという。

米国、ウクライナ人ら10万人受け入れへ[ 22:15(ワシントン24日09:15)]

 ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、米バイデン政権は24日、避難したウクライナ人ら10万人を米国に受け入れると発表した。さらに10億ドル以上の新たな人道支援も明らかにした。

 米国に受け入れることについて、「家族らとの距離が近い欧州にとどまりたいと思うウクライナ人は多いだろう」としながらも、難民の受け入れ制度などを使って迎え入れるとした。特に、米国に家族がいるウクライナ人の受け入れに重点を置くという。人道支援については、食料や水、医療品などを今後、数カ月にわたって支援する。

22:00(ブリュッセル14:00)NATOがストルテンベルグ事務総長の任期を延長 ウクライナ危機に対応するため

 北大西洋条約機構(NATO)は24日、ストルテンベルグ事務総長の任期を1年延長して2023年9月末までとすると決めた。退任して母国ノルウェーの中央銀行総裁に転じることになっていたが、ロシアのウクライナ侵攻をめぐる危機的な状況下で、引き続き欧米諸国のとりまとめ役を担う。

 この日の緊急首脳会議で決めた。ストルテンベルグ氏はロシアがクリミア半島を一方的に併合した14年に就任。1期目を終えた後、2年ずつ2度、任期が延長されていた。

21:11(キエフ24日15:11)ウクライナ外務省「住民連れ去り」批判

 ウクライナ外務省は24日、声明を発表し、「ロシア軍が南東部マリウポリの住民を強制的にロシアに連れ去っている」と批判した。すでに市内東部の住民6千人がロシアの「選別キャンプ」に連れて行かれたといい、同省は「住民を人質にとってウクライナ政府にさらに政治的圧力をかける狙いだ」と主張している。

 同省によると、連れ去られた住民らはパスポートや身分証明書をロシア軍に没収されたという。また、「人道回廊」を通じて住民らを避難させるために南部ザポリージャから到着したバスをロシア軍が奪った、とも主張している。

 ロシア軍に包囲されたマリウポリからの住民連れ去りについては、ボイチェンコ市長やウクライナ議会の人権オンブズマン、リュドミラ・デニソワ氏らも非難していた。

21:00(ブリュッセル24日15:00)NATO首脳「歴史的に重要な瞬間に直面」

 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、北大西洋条約機構(NATO)は24日、ベルギーの首都ブリュッセルで緊急の首脳会議(サミット)を開いた。米政府高官によると、ウクライナを支援する声が相次ぎ、中国にロシアを支援しないよう求めることにも言及があったという。

 NATOの首脳会談ではウクライナのゼレンスキー大統領がビデオ演説し、ウクライナの人々が自国を守り、民主主義を守る努力をしていることを強調。安全保障の支援の継続と強化を求めたという。

 ただ、ゼレンスキー氏は、ウクライナの上空に「飛行禁止区域」を設定することや、NATOへの加盟を求めることはしなかったという。

 これに対し、NATOの首脳らは「歴史的に重要な瞬間に直面している」という認識を示し、ウクライナへの支援を継続、拡大することを表明したという。

 また、中国に対しては、国連安全保障理事会のメンバーとして国際社会での責任を果たし、ロシアへの支持をしないよう要求する声が上がったという。

20:39(モスクワ14:39)ロシア軍の司令官、前線基地を視察

 ロシア国防省は24日、ロシア軍のアレクサンドル・チャイコ東部軍管区司令官がウクライナの首都キエフから約30キロの位置にある前線基地を視察したと発表した。インタファクス通信が報じた。

 東部軍管区は極東ハバロフスクに司令部を置く。ロシア側としては、軍高官の前線視察を発表することでロシア側の戦意を高揚させ、ウクライナ側に圧力をかける狙いがあるとみられる。

 チャイコ氏は、前線基地であった軍人たちへの勲章授与式で、「この作戦を成功させることを確信している」と述べたという。

20:00(ブリュッセル24日12:00)「戦闘機の1%をウクライナへ」ゼレンスキー大統領、NATOに訴え

 ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、ブリュッセルで開催された北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議で、オンライン形式で演説した。

 ゼレンスキー氏は、ロシアによる侵攻で「力の釣り合わない」戦争を強いられていると指摘した。ロシアが際限のない武力攻撃をしているとして、「ウクライナは際限のない軍事的支援が必要だ。みなさんは何千もの戦闘機を持っているのに、(ウクライナは)まだ1機も受け取っていない」と訴えた。

 必要な軍事支援として、防空システムなどの支援を挙げたほか、「みなさんが持っている戦闘機の1%、戦車の1%」をウクライナに送ってくれれば、「100%の安全が与えられる」と呼びかけた。

19:43(チューリヒ11:43)制裁対象のロシア人資産7500億円

 ロシアのウクライナ侵攻に伴う欧米の経済制裁をめぐり、スイス政府高官は24日、これまでに報告されたスイス国内にある制裁対象のロシア人の資産が約61億7千万ドル(約7500億円)分に上っている、と明らかにした。ロイター通信が報じた。リゾート地の不動産が多く含まれており、制裁対象の資産額は今後、大幅に増える可能性があるという。

18:00(ブリュッセル10:00)NATO緊急首脳会議が始まる

 北大西洋条約機構(NATO)の緊急首脳会議が24日朝、ベルギーの首都ブリュッセルにあるNATO本部で始まった。午後には日本の岸田文雄首相も参加して主要7カ国(G7)首脳会議が開かれる。夕方には同じブリュッセルで欧州連合(EU)の首脳会議も予定されている。異例の3連続首脳会議を通じて対ロシアで結束を示し、ウクライナへの支援の強化を打ち出す。

18:00(ニューヨーク24日05:00)ウクライナの子ども、半数以上が避難生活

 国連児童基金ユニセフ)は24日、ロシアが2月24日にウクライナ侵攻を開始して以降、ウクライナの子どもたちの半数以上が故郷を追われていると発表した。AFP通信が報じた。

 ユニセフは声明で、「この1カ月のウクライナでの戦争で、430万人の子どもたちが避難を余儀なくされている。これは推計約750万人という同国の子どもたちの半分以上にあたる」とした。うち180万人が国外へ難民として逃れ、250万人が国内で避難しているという。

16:21(モスクワ24日10:21)ロシア、ウクライナ北東部の都市イジュームを制圧

 ロシア国防省は24日、北東部ハリコフ州の都市イジュームを制圧したと発表した。同省のコナシェンコフ報道官は「24日の朝までにロシア軍の部隊が完全に制圧した」と主張した。

 イジュームは人口5万人前後の都市で、親ロシア派支配地域の東部ドネツクから北西約140キロにある。

16:10(ロンドン07:10)英国、「追加制裁が必要」との見解

 英国のジョンソン首相は24日、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、金準備の利用を制限するなどさらなる経済制裁が必要だとの見解を示した。北大西洋条約機構(NATO)の首脳会合を前に英ラジオに語ったと、ロイター通信が報じた。

 ジョンソン氏は、ロシアのプーチン大統領が既に「レッドライン」(越えてはならない一線)を越えたとし、国際刑事裁判所に出頭するべきだと言及。「金などについてさらに圧力を強めることができれば、戦争を短くすることができるはずだ」などと述べた。

16:00(ブリュッセル08:00)NATO、東部4カ国に常設の多国籍部隊を展開へ

 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は24日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を踏まえ、防衛と抑止をはかる態勢の「リセット」に乗り出す考えを示した。緊急の首脳会議を前に記者団に語った。東欧への大規模な部隊の配置を想定しており、まずはNATO域内東部の4カ国に常設の多国籍部隊を展開する。既存の4カ国とあわせて、バルト海から黒海までをつなぐ対ロシアの「前線」を形づくる方向だ。

15:50(モスクワ24日09:50)ロシア株式市場が再開

 ロシアの株式市場が24日、約1カ月ぶりに取引を再開した。ウクライナ侵攻に伴う欧米の経済制裁を背景に、2月25日を最後に取引を中断していた。

 ロシア中央銀行の発表によると、取引が許可された株式は航空大手アエロフロート、政府系ガス会社ガスプロム、石油大手ロスネフチなど、優良銘柄の33社のみ。空売りや、外国人投資家が保有する株式の売却は禁止されている。

 ブルームバーグ通信によると、ロシアの代表的な株価指数「MOEX指数」は取引再開後、一時12%高まで上昇した。株式市場に対しては、ロシア政府系ファンドが相場を下支えするための介入計画を明らかにしていたという。

15:25(キエフ08:25)「ロシアの大型揚陸艦を破壊」ウクライナ軍発表

 ウクライナ海軍は24日、ロシア軍に制圧された南部ベルジャンスクの港で、ロシア海軍の大型揚陸艦「オルスク」を破壊したと発表した。ウクライナ海軍は、港湾部で爆発音と共に大きな炎が上がる様子の映像をSNSに投稿した。

 チェコ・プラハに拠点を置くニュースサイト「ラジオ自由」によると、ベルジャンスクは2月末、ロシア軍に制圧された。オルスクは最大440人を運ぶことができ、今月21日にベルジャンスクに軍用車両を届けたところだったという。

 ウクライナ側のオルスクへの攻撃方法は不明だが、ロシア国防省系のニュースサイト「ズベズダ」は21日、オルスクの乗組員がウクライナ側の絶え間ないミサイル攻撃の下で活動していると伝えていた。

10:18(モスクワ24日04:18)欧米のリース機、500機以上が返還されず

 欧米の航空機リース会社がロシアの航空各社に貸し出し、ウクライナ侵攻後の経済制裁に伴って返還を求めた航空機500機以上が、返されずそのまま国内にとどまっている。タス通信によると、ロシアのサベリエフ運輸相は23日、これらの飛行機の価値が総額200億ドル(約2兆4千億円)にのぼることを明らかにした。

 ウクライナ侵攻後、欧米はロシアに経済制裁を科し、欧州連合(EU)はロシアへの航空機リースを禁止した。リース中の航空機を差し押さえられることを恐れたロシア航空当局が航空各社に対し、航空機を国外に飛ばさないよう求めたため、500機以上がロシア国内に残り、取り戻せない状態になっている。

 プーチン大統領は14日、これらの航空機をロシアで登録し、国内運航を可能にする法律に署名。欧米メディアはこれを「事実上の接収」と批判している。サベリエフ氏はプーチン大統領が29日に会議を開き、航空関連の問題について対応を協議すると述べた。

07:57(キエフ24日0:57)ゼレンスキー氏、珍しく英語で呼びかけ

 ロシアの侵攻から1カ月となった24日、ウクライナのゼレンスキー大統領はSNSに投稿したビデオメッセージで「広場や通りに集まって。多くの人の目に留まり、言葉が届くように、自由が大事、平和が大事だと今日から声を上げてください」と英語で述べ、世界各地で戦争反対の声を強めるよう呼びかけた。

 ゼレンスキー氏は日々のビデオメッセージでウクライナ語を使うことが多く、英語で話すのは珍しい。この日は「All as one together who want to stop the war(戦争を止めたい人はみんな一つになって)」と強調。「戦争はウクライナに対してだけではなく、自由に対するものだ」として、全世界の人々が戦争への抗議に立ち上がるよう求めた。

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ロシアの侵攻から1カ月を迎えた24日に投稿したビデオメッセージで演説するゼレンスキー・ウクライナ大統領=ゼレンスキー氏のSNSから

07:30(ワシントン23日18:30)米国務省「非生産的だ」 外交官追放名簿受け 

 米国務省は23日、在ロシア米国大使館がロシア外務省から「好ましからざる人物」とされた米外交官の名簿を同日に受け取ったことを明らかにした。

 国務省は「ロシアとの二国間関係において、非協力的で非生産的な措置だ。ロシア政府に対し、米外交官らへの不当な追放をやめるよう求める。両政府のコミュニケーションを促進するため、外交官を置くことは今まで以上に重要だ」とする声明を出した。

06:30(ニューヨーク23日17:30)安保理、ロシアの「人道」決議案を否決

 国連安全保障理事会は23日、ロシアが独自に提出したウクライナの人権状況をめぐる決議案を否決した。採択には9カ国の支持が必要だが、ロシアのほかに賛成したのは中国だけで、他の13理事国は棄権した。

 この決議案は人道状況の悪化に「深刻な懸念を表明」し、「対話と交渉の道に戻るという国連事務総長の呼びかけを支持する」と記されたもの。だが、欧米の理事国は「ロシアが人道危機の原因だと触れられていない」と批判していた。

 国連総会(193カ国)でもウクライナの人道危機についての緊急特別会合が別に開かれており、フランスやメキシコが提出した決議案を採決する見通しだ。

04:30(カイロ23日21:30)エジプト、ウクライナ危機に伴う経済不安でIMFに支援要請

 ロシアによるウクライナ侵攻の余波で経済への不安が高まる中、エジプト政府は23日、国際通貨基金(IMF)に支援を要請したと発表した。IMFも同日、声明を出し、支援の条件となるエジプト経済の構造改革に関与するため、準備に入ったことを明らかにした。

 エジプトは世界最大の小麦輸入国で、輸入の8割をロシアやウクライナに頼っていた。戦争のあおりで、主食である小麦不足への不安が広がり、食料価格が高騰し始めている。両国からの旅行客も激減し、観光業への打撃も深刻化している。

 戦争の影響で、エジプトなどの新興国から外国人投資家が資金を引き揚げる動きも強まり、通貨エジプトポンドは21日、対ドルレートが一気に16%切り下がっていた。

03:55(ベルリン23日19:55)ドイツ首相、プーチン氏とゼレンスキー氏と相次いで電話協議

 ドイツ首相府は23日、ショルツ首相がロシアのプーチン大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領と、それぞれ電話で協議をしたと発表した。

 首相府によると、ショルツ氏はプーチン氏から、紛争の外交解決に向けて取り組んでいる現状について説明を受けたという。ショルツ氏はプーチン氏に対し、即時の停戦と人道状況の改善を一刻も早く実現するよう促した、としている。

 その後、ショルツ氏はゼレンスキー氏との協議で、現在のウクライナの状況や今後の交渉の方針などについて説明を受けたという。

03:32(モスクワ21:32)ロシア宇宙機関総裁「どんな侵略者も数分で破壊」

 インタファクス通信によると、ロシアの宇宙機関ロスコスモスのロゴジン総裁は23日、「ロシアにはどんな距離でも使える核ミサイルの盾がある。どんなに離れた侵略者でも数分で物理的に破壊できる」と述べ、ウクライナを支援する欧米を牽制(けんせい)した。

 国営テレビの番組で語った。ロシアの核兵器をめぐっては、ペスコフ大統領報道官も22日の米CNNのインタビューで、ロシアが「存亡の危機」に直面すれば、核兵器使用は可能だとする考えを示している。

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ロシアの宇宙機関ロスコスモスのロゴジン総裁=ロイター

03:00(ワシントン23日14:00)米政府、ロシア軍が戦争犯罪したと認定

 ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、ブリンケン米国務長官は23日、ロシア軍が無差別かつ故意に民間人を攻撃しているとして、米国政府はロシア軍が戦争犯罪を行ったと認定した、と発表した。

02:54(モスクワ23日20:54)ロシア、在ロシアの米国外交官を追放へ

 ロシア外務省は23日、在ロシア米国大使館の高官を呼び出し、近く「好ましからざる人物」として追放する米外交官の名簿を手渡したと発表した。同省は、米国がニューヨークのロシア国連代表部の外交官や国連事務局のロシア人職員を国外退去させたことに対する報復措置だとしている。

 ロシア外務省は「米側には、ロシアに対するいかなる敵対行為にも決定的かつ適切な対応をとると厳しく伝えた」とした。

02:00(ニューヨーク23日13:00)国連総会の特別会合、ウクライナ大使が支援訴える

 米ニューヨークの国連本部で23日に始まった国連総会緊急特別会合は、これまでに30カ国が演説した。ウクライナのキスリツァ国連大使は「この1カ月間で、老若男女、民間人、軍人、何千人ものウクライナ人が命を落とした。ロシアが攻撃を始めたからだ」と指摘した。

 キスリツァ氏はまた、「傍観者が多くなれば、それぞれが行動を起こす責任を感じなくなる」と主張。ロシアの責任を明記した人道決議案に、できるだけ多くの国が賛成票を投じるよう呼びかけた。

 国連事務局によると、残る演説者は米国や中国など40カ国。23日中の決議案の採択は微妙な情勢で、その場合、会合は24日に持ち越されることになる。

01:41(キエフ23日18:41)ハリコフの核研究施設に不発弾 

 ウクライナの国営通信社「ウクルインフォルム」は23日、北東部ハリコフの核物質を扱う物理技術研究所の敷地内で、多連装ロケットシステムの不発弾が見つかったと報じた。周辺が戦闘の影響で危険なため、処理作業ができないでいるという。ウクライナの原子力規制当局は「原子力施設のすぐ近くにあり、爆発の潜在的危険性がある」と警告している。

 物理技術研究所は6、10の両日にも爆撃や砲撃を受けている。核関連設備の安全性に影響するほどのダメージはない模様だが、窓や建物表面で多数の損傷が確認されており、一帯では今も戦闘が続いている。

 原子力規制当局は、現状では放射線をめぐる状況は正常範囲だとしたうえで、「爆撃を続ければ、深刻な放射線の影響や周辺地域の汚染につながる可能性がある」と述べ、ロシア側に強く警告している。

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ウクライナ北東部ハリコフのハリコフ物理技術研究所=ウクライナ議会の人権オンブズマン、リュドミラ・デニソワ氏のSNSから

01:00(エルサレム23日18:00イスラエル首相、プーチン大統領と電話協議

 イスラエルのベネット首相は23日、ロシアのプーチン大統領と、ウクライナ情勢について電話で協議した。ロシア大統領府が声明を発表し、ロイター通信などが伝えた。

 同通信によると、ベネット氏は21日にエジプトのシーシ大統領と、アラブ首長国連邦(UAE)の国政を取りしきるアブダビ首長国のムハンマド皇太子と会談した。こうした他国の首脳との接触を踏まえて、ウクライナ情勢の評価をプーチン氏と共有したという。また声明では、「現在進行中の交渉について、(ベネット氏が)いくつかの考えを示した」としたという。

 ロシアとウクライナ双方に関係が深いイスラエルは、両国間の仲介役に名乗り出ている。ベネット氏は5日にロシアを訪問し、対面でプーチン氏と会談して以降、電話協議を繰り返している。

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2022年3月23日、ウクライナの首都キエフで、砲撃を受けた建物のそばを歩くウクライナ軍の兵士=AP

00:15(モスクワ18:15)ロシアの大統領特別代表が辞任 ウクライナ侵攻に反対か

 米ブルームバーグ通信などは23日、ロシアのアナトリー・チュバイス大統領特別代表が辞任し、ロシアから出国したと報じた。ウクライナ侵攻に反対していたという。これまでに辞任した政府関係者の中では、最も高いポストに就いていたとみられる。

 チュバイス氏は、ソ連崩壊後のロシアの経済改革を主導し、気候変動問題の特別代表を務めていた。

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ロシア・サンクトペテルブルクで6月、経済フォーラムに参加するアナトリー・チュバイス大統領特別代表=ロイター

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