停戦しても危機は去らない プーチン氏を駆り立てる「恐怖」:朝日ディジタルから引用しています。

停戦しても危機は去らない プーチン氏を駆り立てる「恐怖」

2022/6/6() 論説委員・駒木明義

実に恐ろしい評論である。しかし、私はこの通りだと思う。このプーチンの信念がそのまま継続するとすればどこが最終段階だろうか?

ソ連邦の再構築が目標だとすれば、ソ連からロシアに移行する時に、いくつかの自治国がロシアから離れていって、独立国になった。その中の一国にウクライナが有る。

独立国になったウクライナが、NATOに加入することは許しがたい行為である。

日本において、京都が独立して、江戸幕府から離れて行ったら、天皇を戴く江戸は、京都を謀反者と思うだろう。第二次大戦で、天皇が反対したが、軍を抑えるだけの力が無かった。

原爆も京都には落とさず、天皇の住んでいる皇居にも原爆を落とさなかった。下町は火の海になり、悲惨な目にあった。

ウクライナ侵攻は、京都と江戸幕府との関係に似ている気がする。



 プーチン氏が「お手本」だと考えるのが、西の隣国ベラルーシだ。4月にはルカシェンコ大統領の目前で、こう言い放った。

 「私たちは、どこまでがベラルーシで、どこがロシアかということを、特に区別はして考えていない」「ウクライナ、ベラルーシ、ロシアは三位一体だ」

 戦争への賛否は別にしても、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を中心に栄えた中世の大国「キエフ・ルーシ」に歴史的な源流を持ち、言語も文化も近い東スラブの3カ国がバラバラになるのは不自然だという感覚自体は、ロシアでは珍しいものでない。欧州への接近を急ぐウクライナへの共感がロシアで広がりに欠ける理由の一つだろう。

 周辺国の主権や領土を認めずに属国扱いする世界観は、帝国主義やソ連の再来を思わせる時代錯誤だ。

プーチン氏の大きい過ち

 ただし、こうした考えはプーチン氏だけのものでは

ない

 戦争への賛否は別にしても、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を中心に栄えた中世の大国「キエフ・ルーシ」に歴史的な源流を持ち、言語も文化も近い東スラブの3カ国がバラバラになるのは不自然だという感覚自体は、ロシアでは珍しいものでない。欧州への接近を急ぐウクライナへの共感がロシアで広がりに欠ける理由の一つだろう。

 ■「住民迫害」「ネオナチ」 ロシア人はなぜプロパガンダに染まるのか

 プーチン氏の大きな誤りは、ウクライナ国民の多くも、ロシアから離れたくないはずだと考えたことにある。

 プーチン氏は開戦を宣言した2月の演説で、ウクライナ兵に武器を置くよう求め、その翌日には政権打倒まで呼びかけた。

 ゼレンスキー大統領はウクライナ国民から嫌われており、自分が呼びかければウクライナ軍は反乱を起こし、ロシア軍は解放者として歓迎されると、本気で信じていたのではないだろうか。

 だが、プーチン氏が思い描いた「ロシアとの一体化を望むウクライナ」は幻想に過ぎなかった。ウクライナの中では比較的、「親ロ的」とされてきた東部や南部でも、ロシア軍は激しい抵抗に直面している。

 プーチン氏はキーウ周辺からのロシア軍撤退を決めた後「作戦開始後の成り行きは、ウクライナのネオナチ思想がいかに根深いかを示している」と悔しさをにじませた。ここでの「ネオナチ」は「反ロシア」とほぼ同じ意味だ。

 ■「帝国」が崩壊して「冷戦」が終わる ロシアを突き動かした屈辱感

 プーチン氏は、自らのウクライナへの数々の仕打ちを棚に上げて、米国こそがウクライナをそそのかして反ロ化させた主犯だと考えている。米国の真の目的はロシアを内部から崩壊させることにあり、ウクライナはその拠点だというのが、プーチン氏が抱く被害妄想じみた恐怖なのだ。

 米国からの攻撃は、軍事的なものに限らない。プーチン氏は5月の戦勝記念日の演説で、米国がソ連崩壊後に世界の国々を屈服させ、堕落させてきたと批判した上で、こう誓った。

 ■「我々は違う。祖国への愛、信仰と伝統的価値観、先祖代々の習慣、全ての民族と文化への敬意を決して捨てない」

 開戦の口実となった北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大やウクライナ東部のロシア系住民の保護は、実は問題の一端に過ぎない。プーチン氏自身、4月に、米国による一極支配の崩壊こそが重要であり「ドンバスやウクライナで起きている悲劇が主要なことではない」とまで語った。

 3年前、プーチン氏は「リベラルな価値観は時代遅れになった」と断言して世界を驚かせた。さらに、武力で隣国に独善的な価値観と歴史認識を押しつけようとしているのが、今回の戦争の本質的な構図だ。

 停戦が実現しても、ロシアに従順なウクライナしか存在を認めないプーチン氏のような指導者がいる限り、危機は去らない。(論説委員・駒木明義)



【視点】NATOが東方に拡大しなければ、プーチン大統領は戦争を始めなかったでしょうか。そうでないないだろう、という分析を書いてみました。

「自立したウクライナ」「自分で意思決定するウクライナ」という存在そのものが、プーチン氏には我慢できないのだと思います。ドラえもんに出てくるセリフに喩えるならば「ウクライナのくせに生意気だ」といったところでしょうか。

共有する価値観や歴史など、プーチン氏はウクライナはロシアが一体であるべきだと主張するたびに様々な理屈を語ってきましたが、根底にあるのは「ウクライナは一人前の国とはいえない」という頑なな思いがある。これまでに語られてきた言葉の端々から、そう感じられます。

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